臍帯動脈、臍帯静脈は何本?
医学生の時には、
胎児の内腸骨動脈から分枝、内腸骨動脈は2本あるから臍帯動脈は2本と覚えていました。
これでよいのですが、現場にでてからの実臨床で出会う考え方や映像、用語から覚えるのもよいかと思います。
・産科
・婦人科
どちらの機会でも出会う場面はあります。
何せよ色々な引き出しはある方にこしたことありません。
まずは、妊婦健診の際にエコーで日本であればほぼ毎回子宮内を観察します。
その際に、施設によりますがおおかた妊娠20週頃と30週頃に胎児スクリーニングを行います。
胎児や胎盤などの付属物等に形態異常等が無いか系統立ってみます。
施設によっては臨床検査技師さんが行うこともあるようです。
その際に臍帯動脈や臍帯静脈も確認します。
正常例は臍帯動脈2本、臍帯静脈1本です。
臍帯の断面図は2つの動脈が細く、1つの静脈が太く、2つの耳と1つの顔でちょうどミッキーのようになります。
また、胎児の腹部を冠状断で描出し、胎児の膀胱レベルの両側の外側にエコーFLOWをかけるとそれぞれ拍動する臍帯動脈を確認できます。
この正常所見を2A1Vとカルテに記載したりします。
なお、1A1Vと書いていたら単一臍帯動脈で異常所見です。他に異常を伴わないこともありますが、胎児に他の形態異常を伴うこともあるため注意が必要です。
他の形態異常が無いかエコーを念入りに行うきっかけにもなります。
次回は婦人科手術の際に思い出される臍帯動脈について書きますね。